「いつかきみにもらったあの赤い托鉢椀
おれはあれを失くしたけれど、中味はいまでももっている」
(ギンズバーグ「笑いガス」)
アメリカンインディアンの口誦詩やゲイリー・スナイダーの翻訳・紹介で知られる英文学者・金関寿夫が、専門のアメリカ現代詩をはじめ、オキーフ、ウォーホール、ダダ、ゴオディエ=ジャレスカなどのお話をしている味わい深いエッセイ集。
「ナヴァホの砂絵 詩的アメリカ」¥3150
アナ系周辺の詩人だった竹内てるよがはじめて霊的な活動を本にしたのがこのシリーズ。交流のあった有島武郎や高村智恵子などのことも霊的視点から書かれているので大正文学ファンは要チェック。五井昌久先生が「この方の言うことなら間違いない」と太鼓判を押しています。
「因縁霊の不思議」「人生移存の正体」各¥525
「地球は回転している。
回転を継続している間は一緒に付き合わなければならない。
御苦労にも付き合わなければならない。
酒でも飲むことにしようか?」
戦前日本の精神世界にはスケールの大きな人物に事欠かないですが、老荘やショーペンハウエルのエピゴーネン的存在としては辻潤という稀有な文学者が出て今もネガティブ・ローテンションな人々の間で読み継がれています。この選集には翻訳を除く代表作を網羅。文庫だと分量が物足りないし、翻訳にはおすすめする程でないものも多いので、個人的にはこの選集がお勧めです(写真資料がない、重たい点が全集に比べマイナスですが)。若い頃この本に随分救われた気がしたものです。
「辻潤選集」¥7350